現代の諸学問は、上の三分類のどれかに明確に区分されるものは少なく、しばしば理論でも実践でも制作でもあるような側面が含まれているため、「理論」「実践」「制作」という区分は最終的なものではなく、力点の置き方に過ぎないとも言える。
「国際環境協力」においても、科学的知見の正確な把握と進展、政策課題に対応する応用力、また人々に影響力をもたらし得る新たな構想、のいずれもが必要とされているわけであるから、理論・実践・政策のすべてが学問の重要な要素となっていると言える。
しかし論文を書くに当たっては、自分がどこに力点を置いているかに意識的でなければ、構成が暖昧なものになりがちである。「理論」の論文なのか、「実践」の論文なのか、「制作」の論文なのか、先の分別をつける技法は必要である。