第 2 案

ゲーム理論の「交渉のコア」案


合併するかしないかよりは、どういう条件なら合併が可能かを考える。ゲーム理論(n 人ゲーム)に、「交渉のコア」という考え方があるが、それによった案。

SC, CC, ソールのとり分(配分という)を、それぞれ

SC, XCC, XTH

とすると、まずは

SC + XCC + XTH = 77  (1)

となるまで配分が可能である。つまり、まずは 3 社合併だが問題は分け方。ロラン・チャット案もそうであったが、"そんな配分だったら、2 社だけの合併(あるいは単独)でやった方がよい"といわれて拒否されないようにプロテクトしておけばよい。

そのためには

SC >= 30,  (2)
CC >= 22,  (3)
TH >= 5,  (4)
SC + XCC >= 59,  (5)
SC + XTH >= 45,  (6)
CC + XTH >= 39,  (7)

でなければいけない(注:「>=」は等号つき不等号)。

(1) と (4) から

XSC + XCC <= 72

また (6) と (1)、さらに (7) と (1) から

XCC <= 32,XSC <= 38

がそれぞれ出るから、満すべき不等式領域はコア(右図)


この「コア」から次の案を一例として出しておこう:次の配分を条件に 3 社合併。

SC = 35,XCC = 29,XTH = 13

なお、ロラン・チャット案

SC =  40.39,XCC = 29.03,XTH = 7.57

はコアに属さず、拒否されたのは当然といえる。