問題講評

広範な一般能力を要求


[1] 総合的判断力(数字読み)と構成力・洞察力・表現力が試される問題。

[2] 統計的推定が何をめざすか、その本質を尋ねる。不偏推定やその分散は授業で触れた。

[3] データの元を疑ってみるというセンスは必要。ややクロウトの問題だが、これも授業で触れた。

[4] 統計学は計算だけではなく、計算が妥当かどうかを考えるもの。常識が試される。

[5] データを見て考える習慣をつける。対数をとることを思いつくか(つくはず)。

[6] 分布論の基礎知識の確認。これくらいはいいでしょう。

[7] 基本的な確率変数の計算。計算簡単。概念の関係をきちんとつかんでいるか。

[8] 検定の手続きの理解を簡単にチェック。統計学の理論は検定だと思っている人も多いが、考え方を知っておき、あとは必要に応じてテキストをみればよい。ここは点数をとらせる問題。

[9] 理論(最尤法)の理解。ことば使いがわかっているかのチェックと考えることも。

[10] 「中心極限定理」の応用だが、むしろ確率の計算を手際よく処理できるか。


<総評>

出題は、考え方、発想法、基礎理論の理解、応用・データのセンス、計算力から構成力、表現力、社会性など広範に渉り、それを決められた時間(90分)に洞察する能力が要求され、各問題は易しいが全体としてのレベルは相当高い。


 解答例

 問題文