確率・統計の理論(確率積分変換)によると、一様乱数(0 〜 1 の間で平均的に一様に出現する変数)から、原則的にはどんな確率分布(ただし連続分布)にしたがう乱数でも生成できます(正規分布などはコマンドが存在するので、以下は正規分布(など)以外の乱数と考えて下さい)。
ほんの一例をとると、機械の寿命の分布、医療における治療予後の生存期間分布などを扱いたいとします。これらに対しては、指数分布、ガンマ分布、ワイブル分布などがよくフィットします。そこで、これらのモデルを実験したり検証する方法の一つは各分布に従う乱数を利用することとなります。
一様分布から簡単な方法でこれら乱数を得ることができます。エクセルによるなら、次の手続きによって下さい。
分布名 | 累積分布関数(○○) | 同逆関数(△△) |
標準正規 | NORMSDIST | NORMSINV |
指数 | EXPONDIST | (*) |
ガンマ | GAMMADIST | GAMMAINV |
ベータ | BETADIST | BETAINV |
対数正規 | LOGNORMDIST | LOGINV |
ワイブル | WEIBUL | (**) |
カイ 2 乗 | CHIDIST | CHIINV |
t | TDIST | TINV |
F | FDIST | FINV |
*) ガンマ分布の特別なケースだから、GAMMAINV
でよい。あるいは式
- LOG(U)/ λ (U は一様乱数)
を用いても生成できる。
**) エクセルは用意していないが、指数乱数から生成できる。X
を λ=1 の指数乱数とすると、この p 乗根をもとに
k × X ^ (1/p)
とすれば、これはワイブル分布にしたがう。
例:制作中