アリソン『決定の本質』

意思決定の戦略の科学を学ぼう


分析のための「概念レンズ」(Conceptual Lens)

1. 低倍率なら、アリソンの第一モデル:「合理的行為者」Rational Actor Model

最も単純化されたモデル。「アメリカ」「日本」「ソ連」「キューバ」などが当事者(行為者、アクター:actor)で、各国が最も最適な行動をとる。

2. 中倍率なら、アリソンの第二モデル:「組織過程」Organizational Process

法律(議会)や行政を中心として、権限、役割、手続、情報などによって結果(システムの出力)が説明される。

3. 高倍率なら、アリソンの第三モデル:「政府内政治」 Governmental Politics

誰がどういう地位か、どんな権限をもつか、誰に力と影響力があるか、どんな信念を有するか、どういう駆け引きや交渉があったか。

[文献] G. T. Allison (1971), Essence of Decision : Explaining the Cuban Missile Crisis, Little Brown and Co..
= 宮里政玄訳 『決定の本質』中央公論社.